空気輸送用粉粒体装置及び昇降機の設計・製作の水谷鉃工。



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噛込防止型ロータリーバルブ

    ロータリーバルブ(ロータリーフィーダー)はローターの回転速度を変化させて粉粒体を排出する流量調整弁です。

    ロータリーバルブに求められるのは定量性とシール性です。

    ロータリーバルブの入り口より出口の圧力が高い場合、ケーシングとローター間の隙間から洩れたガスは、ロータリーバルブ上部の粉粒体が充満した配管内を気泡状態になって上昇します。

    この気泡のために配管内の断面積が減って粉粒体の落下量が減少します。

    ケーシングとローター間の隙間から洩れるガス量を減らすために隙間は可能な限り狭くしなければなりません。

    ●ケーシングとローター間の隙間を決める要素のいくつかを下記に示します。

    ・機内外の温度差によるケーシングおよびローターの熱膨張差

    ・ローターを受圧面として差圧による軸のたわみ量

    ・軸受けのラジアル隙間

    ・軸受けのハメアイ

    ・機械加工公差

    ●リーク量を低減させるには隙間だけでなく、ケーシング壁面に接するローターインペラーのシール段数も大きな要素です。

    図1

    図1はローターインペラー数が8枚で、インペラー刃先の形状がダブルヘリカル(V)形状です。

    インペラーはケーシング壁面に3枚(②,③,④)が接していますが、シールしているのは2枚(②,③)です。

    即ち、回転しているインペラーはケーシング壁面に対して常時2段シールしています。

    ●シール段数を増やすにはローターインペラーをダブルヘリカル(V)形状から図2のスパー(平)形状にします。

    左側の図はインペラーがケーシング壁面に3枚(②,③,④)が接しています。

    右側の図は2枚(②,③)が接しています。

    即ち、回転しているインペラーはケーシング壁面に対して常時2段、瞬間3段シールしています。

    図2

    静止リーク量の測定結果では3段シールは2段シールより約20%のリーク量が低減できます。

    ●ペレットの空気輸送設備ではペレットの性状に因りますが管内壁との摩擦、曲がり管での衝突で粉やフィルムが発生します。

    これらの粉やフィルムを減らす対策として低速輸送の導入が多くなっています。

    ●噛み込み防止型ロータリーバルブのご提案

    ロータリーバルブではペレットの噛み込みが発生します。

    図3 ペレットの噛み込みポイント

    ペレットの噛み込みはケーシング開口部と回転しているローターインペラー先端部との交差部(図3の*部)で発生します。

    出口開口部側でも正圧空気輸送用の加速管が取り付けられている場合、出口側は輸送用空気とペレットの混合固気体になっています。

    そしてリークガスに同伴したペレットが噛み込む場合があります。

    図4 図5

    噛み込み率は図4のスパー形に比べ、図5のダブルヘリカル形は約1/2まで低減できます。

    図6

    噛み込み防止型ロータリーバルブとしてケーシング入り口側にW形状の突起を設けました。

    図6に示すようにケーシングとローターの交差部ではほとんどのペレットはWの線に沿って滑っていきます。

    噛み込みポイントはスパー形やダブルヘリカル形は辺ですが、ケーシングW形は3カ所です。

    図7

    ケーシング出口側はダブルヘリカル形にして噛み込みの低減対策をしています。

    噛み込み率は図5のダブルヘリカル形ローターより、ケーシングW形は更に約1/2まで低減できます。

    また、特に硬いペレットやフラッフやフィルムの場合、噛み込み時に大きな振動が発生します。ダブルヘリカルローターのロータリーバルブでは振動が大きくて設備として機械的損傷の不安がある場合はW形状を採用したロータリーバルブ(BRW、MRW型)を推奨いたします。